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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

特集 研究室で役に立つ新しい試薬

膜関連試薬 カルシウムチャネル関連試薬

アジドピン

著者: 高橋正身1

所属機関: 1三菱化成生命科学研究所脳神経化学研究室

ページ範囲:P.414 - P.415

文献概要

 ■構造および特性
 心筋,平滑筋,骨格筋や神経細胞のL型Caチャネルのアンタゴニスト(あるいはアゴニスト)として知られるジヒドロピリジン誘導体の1種で,アジド基を持ち光反応試薬として用いられる(図1)1,2)。nM以下の低濃度ではいろいろな組織のL型Caチャネルに結合し,α1サブユニットを光標識する1-3)。0.1μM程度の高濃度になると多剤耐性細胞のP糖蛋白質やミトコンドリアの構成成分など非Caチャネル成分も標識するようになる2,4)。非Caチャネル成分への結合は低親和性であること,結合部位数がL型チャネル数の100倍以上と桁違いに多いこと,結合するDHP誘導体の立体特異性がまったく異なることなどの点でCaチャネルへの結合と区別することができる(表1)2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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