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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 膜関連試薬 カルシウムチャネル関連試薬

フルナリジン

著者: 赤池紀扶1

所属機関: 1東北大学医学部病態生体情報学講座

ページ範囲:P.417 - P.417

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 ■特性および構造
 フルナリジン(flunarizine)は図1の化学構造を有するcinnarizineのdifluoro誘導体で,ベルギーのJanssen社で開発された。本剤は血管拡張作用,各種収縮物質に対する拮抗作用1,2)や大脳皮質のPO2上昇作用3)を有し,臨床的に脳の循環障害治療薬として用いられている。近年になって,脳神経細胞に見られる3種類のCa2+チャネル(T,NとL型)のうち,T型Ca2+チャネルをフルナリジンがより選択的に抑制することも明らかとなり4),本剤の抗痴呆作用がこのT型Ca2+チャネル抑制作用と関係があるのではないかと注目されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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