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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 膜関連試薬 ナトリウムチャネル関連試薬

ナトリウムチャネル関連試薬(総論)

著者: 中山仁1

所属機関: 1北海道大学薬学部薬品合成化学教室

ページ範囲:P.422 - P.425

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 動・植物界には神経系に作用する毒物(トキシン)の存在が数多く知られているが,これらトキシンの作用点がイオンチャネルである場合,その大部分はNaチャネルをターゲットとしている。起源や化学構造の違った多様なNaチャネルトキシンは,Naチャネル分子上のいくつかの異なった部位に結合し,それぞれ異なった薬理効果や生理作用を示すことが知られている。このようなタイプの異なったトキシンの存在は,他のイオンチャネルにもまして,Naチャネルを分子レベルで研究するうえで格好の分子プローブ群を提供しているといえよう。これらNaチャネルトキシンの代表的なものについては,5年前の本誌特集「細胞毒マニュアル」(35巻6号,1984年)で詳述されているが,その刊行と相前後して,電気ウナギ発電器官Naチャネルの一次構造がイオンチャネルとして初めて明らかにされた。以後Naチャネルの分子レベルの研究が展開されてきており,またその後新たなトキシンの発見もあり,ますます盛んな研究が続いているので,このような視点からNaチャネル関連試薬としての現況をまとめてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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