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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 膜関連試薬 リポソーム関連試薬

リポソーム修飾用試薬/重合性リン脂質

著者: 浜本敏郎1

所属機関: 1自治医科大学生化学第一講座

ページ範囲:P.449 - P.450

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 リポソームを膜タンパク以外のタンパク質で修飾するためには,タンパクに疎水性の錨(anchor)をつける必要がある。そのような錨の材料として代表的なものにN-[4-(p-maleimidophenyl)butyl]phosphatidylethanolamine(MPB-PE)(図1a)がある1)。少量のMPB-PEを他の脂質(phosphatidylcholine,cholesterolなど)と混ぜリポソームを作り,MPBのマレイミド基とタンパクのSH基を37℃,中性pH下に共有結合させる。同様のものにMB-PEがある2)。タンパクに適当なSH基がないか,あっても吸着が不十分な場合はsuccinimidyl-S-acetylthioacetate(SATA)3)やN-succinimidyl-3-(2-pyridyldithio)propionatc(SPDP)4)などでタンパクを修飾してSH基を増やす。
 N-3-(2-dithiopyridyl)propyonyl phosphatidylethanolamille(DTP-PE)を含むリポソームとタンパクのSH基を反応させ,SS結合をつくる方法もある4)(図1b)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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