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特集 研究室で役に立つ新しい試薬 セカンドメッセンジャー関連試薬 PI関連試薬
イノシトール1,4,5-三リン酸受容体—IP3定量への応用
著者: 深見希代子1
所属機関: 1東京都老人総合研究所薬理学研究室
ページ範囲:P.477 - P.478
文献購入ページに移動 ■有用性
セカンドメッセンジャーであるIP3は,神経伝達物質やホルモン,細胞増殖因子で刺激した時,PIP2の分解によって生じ,小胞体からのCa2+遊離を引き起こす。細胞内Ca2+濃度の上昇は,さらにカルモジュリン/Ca2+キナーゼを活性化し,機能蛋白をリン酸化することにより,おのおのの作用を発現する。このことからIP3の産生は,イノシトールリン脂質を介するシグナル発生の示標として注目される。
IP3の受容体は当初,肝臓や副腎のミクロゾーム画分に存在していることが確認された1)が,その後,小脳にはこれらの組織に比べて数百倍も多く存在することが判明した2)。
セカンドメッセンジャーであるIP3は,神経伝達物質やホルモン,細胞増殖因子で刺激した時,PIP2の分解によって生じ,小胞体からのCa2+遊離を引き起こす。細胞内Ca2+濃度の上昇は,さらにカルモジュリン/Ca2+キナーゼを活性化し,機能蛋白をリン酸化することにより,おのおのの作用を発現する。このことからIP3の産生は,イノシトールリン脂質を介するシグナル発生の示標として注目される。
IP3の受容体は当初,肝臓や副腎のミクロゾーム画分に存在していることが確認された1)が,その後,小脳にはこれらの組織に比べて数百倍も多く存在することが判明した2)。
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