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特集 研究室で役に立つ新しい試薬 セカンドメッセンジャー関連試薬 PI関連試薬
ジアシルグリセロールキナーゼ—ジアシルグリセロール定量への応用
著者: 竹縄忠臣1
所属機関: 1東京都老人総合研究所薬理学研究室
ページ範囲:P.479 - P.480
文献購入ページに移動 ジアシルグリセロール(1,2-DG)はPI responseによって産生され,プロテインキナーゼC(Cキナーゼ)の生理的活性化因子として働く。生理的条件下では,Cキナーゼ活性はDGの産生,消失によって調節されることになる。よってDG量の変化を把握することがCキナーゼ活性の動向を調べる上で重要である。しかしDGの微量定量が難しかったため,従来はラジオアイソトープラベルによる代謝変化のみが捕えられていた。ラベル実験では大まかな量的変化はわかるが,正確な量を反映しているとは言えなかった。これらの弱点を克服するためDGの微量定量法が開発された。生体内ではDGはDG lipaseによってモノアシルグリセロールへと分解される経路と,DGキナーゼによってホスファチジル酸へ変換される経路によって代謝される。
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