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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻5号

1989年10月発行

文献概要

特集 核内蛋白質

ラミン

著者: 柴田昌夫1 廣野ゆかり1 小林明夫1 北村忍2

所属機関: 1(株)医学生物学研究所伊那研究所 2愛知県がんセンター研究所放射線部

ページ範囲:P.571 - P.574

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 核ラミナは線維状のネットワーク構造をとり,核膜内膜を裏打ちし,核膜とクロマチンの形を保持するのに重要な役割を果していると考えられている(図1)1-5)。高等真核生物のラミナは,1〜3種の,免疫学的に相同性の高い分子量およそ60kd〜70kdのラミンと呼ばれる蛋白質から構成されている。このラミン蛋白質の重合によって核ラミナは形成される.抗ラミン特異抗体を使用した免疫螢光抗体法による実験は,細胞分裂期におけるラミナ構築の破壊と再構築をみごとに視覚化している4)
 ラミン蛋白質は神性の等電点を持つタイプAラミンと酸性の等電点を持つタイプBラミンの二つのグループに分けられる6)。以下タイプAラミンやラミンAといった,非常に混同しやすい名称をしばしばラミン蛋白質の説明に用いている。混同を防ぐためラミン蛋白質の分類と特徴づけについて表1にまとめた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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