icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻6号

1989年12月発行

文献概要

特集 ギャップ結合

ギャップ結合特集によせて フリーアクセス

著者: 菅野義信1

所属機関: 1広島大学歯学部口腔生理学教室

ページ範囲:P.610 - P.610

文献購入ページに移動
 1925年,今世紀のほぼ初頭,Schmidtmann女史は唾液腺細胞のpHを測定するため,指示色素を苦心して各種の唾液腺の細胞内に注入した。色素の発色を観察しているうち,色素の一部は隣接の細胞内へ流入移動するのに気づき,これを1〜2行記載した。Schleiden,Schwannの細胞独立説の強い時代,誰も注目する者もなく,この事実は忘れ去られてしまった。
 1962年,LoewensteinとKannoはショウジョウバェ唾液腺で細胞膜と核膜の電気抵抗を調べているうち,細胞接合部の細胞膜の電気抵抗が異常に低いことに気づいた。LoewensteinはKufflerに,KannoはHagiwaraにそれぞれその事実を密かに告げたところ,2人とも他の組織や細胞で同じ経験をしたことがあると打ち明けている。KufflerはNichollsと共にヒルのgliaとneuronの低抵抗結合を発表した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら