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特集 ギャップ結合
心筋細胞の細胞間連絡
著者: 入沢宏1
所属機関: 1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所
ページ範囲:P.658 - P.661
文献購入ページに移動この概念は生理学的には,(1)心筋の長さ定数を測るとmmのオーダーであって,それは明らかに1個の細胞の長径(約100〜150μm)より長いこと(Weidmann,1970),(2)細胞膜を通過しない螢光色素を心筋の一部に注入すると色素は1mm〜2mmにわたって拡散し得ること(Imanaga.1974),(3)放射性Kの拡散の実験などから明らかであったが,心筋束の研究では膜電流の測定が十分成功せずさらに細胞内液を一定に保つことが難しかったが,細胞分離の手法が普及するにつれて顕微鏡下に隣接する2個の細胞を観察できるようになり(paired cells),さらに一層電気生理的な分析的研究が進んだので,以下これについてまず述べることとする。
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