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特集 発がんのメカニズム/最近の知見
チロシンキナーゼ:シグナル伝達とがん
著者: 山本雅1
所属機関: 1東京大学医科学研究所制癌研究部
ページ範囲:P.16 - P.20
文献購入ページに移動この10年程の間に,情報伝達過程が種々の系で詳しく解析され,相異なる種類の情報伝達系で,いくつかの共通の因子が機能していることが明らかになってきた。すなわち,チロシン残基特異的蛋白質リン酸化酵素(チロシンキナーゼ),フォスファチジルイノシトールリン酸化酵素(PIキナーゼ),G蛋白質,C-キナーゼ,Ca2+等等の関与である。とくに,外来情報の受容伝達反応の第一段階において,チロシンキナーゼが重要な働きをしていることが数多くのデータによって示されてきている。
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