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文献詳細

雑誌文献

生体の科学41巻2号

1990年04月発行

文献概要

特集 細胞接着

細胞接着と細胞極性

著者: 藤田尚男1

所属機関: 1大阪大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.108 - P.114

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 細胞の極性(polarity)という言葉の意味を,細胞の機能軸に沿って小器官,その他の細胞内構造物が配列されたり,あるいは細胞膜の分化が偏在していることと解釈するならば,おそらくほとんどすべての細胞に,何らかの意味の極性があるということになろう。たとえば線維芽細胞,果粒白血球,肥満細胞,形質細胞のような単独で存在する細胞にも,核,ゴルジ装置,中心小体などの位置的関係には極性がみられるし,また神経細胞にも軸索と樹状突起がある。
 あたえられた課題「細胞接着と極性」ということは,このような意味でなく,主に上皮細胞における細胞間の接着と極性の関係を説明せよということと理解される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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