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第12回ヨーロッパ神経科学連合会
著者: 高橋智幸1
所属機関: 1京都大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.159 - P.161
文献購入ページに移動 1989年9月3日から7日まで,イタリア,トリノ市(Turin)において,第12回ヨーロッパ神経科学連合会(Annual Meeting of the European Neuroscience Association)が開催された。トリノは,かつてイタリア王が君臨し,数学者ラグランジェを生んだ場所でもある。主催者は,P. Andersen(Oslo),P. Strata(Turin)で,今回は,European Brain and Behaviour Society第21回例会との一部共催であった。会は,Plenary lecture(8),Symposia(22)および口演とポスターからなり,約1,200の演題が発表された。
Plenaly lectureは,先ず,P. AdamsがMembranecurrentsと題して残響甚しい大会場で話をした。エコーにまたエコーが生じる状態での講演は,きわめて聞きとりにくかった。すでに発表されている総説の内容に加え,M currentの単一チャネル電流記録,M currentへのG蛋白の関与などが述べられた。Mチャネルのコンダクタンスはきわめて小さく(~2pS),解析は容易でないように見受けられた。Mチャネルの活性化にpertussistoxin抵抗性G蛋白が関与するらしいが,cAMP,IP3,protein kinase Cの関与の可能性は,いずれも否定的であった。
Plenaly lectureは,先ず,P. AdamsがMembranecurrentsと題して残響甚しい大会場で話をした。エコーにまたエコーが生じる状態での講演は,きわめて聞きとりにくかった。すでに発表されている総説の内容に加え,M currentの単一チャネル電流記録,M currentへのG蛋白の関与などが述べられた。Mチャネルのコンダクタンスはきわめて小さく(~2pS),解析は容易でないように見受けられた。Mチャネルの活性化にpertussistoxin抵抗性G蛋白が関与するらしいが,cAMP,IP3,protein kinase Cの関与の可能性は,いずれも否定的であった。
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