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文献詳細

雑誌文献

生体の科学41巻3号

1990年06月発行

文献概要

連載講座 新しい観点からみた器官

線維芽細胞による非炎症性,非免疫性の,静かな生体防御反応

著者: 藤田尚男1

所属機関: 1大阪大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.211 - P.218

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 線維芽細胞(fibroblast)には,毒性のない,消化し得ない,しかし捨て場に困る小さい異物を,細胞体や突起の中にどっさり取り込み,炎症や免疫反応を起こすことなく,ほとんど動くことなく,永久にその位置に留まる性質がある。私はこれを「線維芽細胞による非炎症性,非免疫性の,静かな生体防御反応(non-inflammatory and non-immunological defense reaction by fibroblasts)」と呼んでいる1-3)。その典型的な例が,いれずみ(刺青)(tattoo)である。この現象について解説してみたい。方法はまったく古典的であるが,ある程度の示唆は含んでいよう。なお念のために,線維芽細胞と大食細胞(macrophages)とは,まったく別種の細胞であることを付け加えておきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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