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文献詳細

雑誌文献

生体の科学41巻4号

1990年08月発行

文献概要

特集 New proteins 神経関連タンパク質

calcineurin, Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase Ⅱ

著者: 宮本英七1

所属機関: 1熊本大学医学部第一薬理学教室

ページ範囲:P.359 - P.360

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calcineurin(カルシニューリン)
 ■分子量・歴史
 カルシニューリン(calcineurin)(ここでの略語,CaN)の命名が定着している。SDS-PAGE上,触媒部位,カルモデュリン結合部位を有するCaN A(61K)とCa2+結合部位を有するCaN B(19K)の二つのサブユニットに分離されるヘテロ2量体である。CaN AとBは1:1で構成されており,CaNそのものの分子量は80Kである。cDNAクローニングが行われ,アミノ酸配列の全構造が明らかにされた。CaNは最初,カルモデュリン(CaM)活性化ホスホジェステラーゼの阻害タンパク質として見出された。脳における主たるCaM結合タンパク質である。カルシニューリンという命名はC. B. Kleeらによってなされ,Ca2+結合性を持っていること,神経組織に主として存在していることを示している。発見当初はモデュレータ結合タンパク質,環状ヌクレオチドホスホジェステラーゼ阻害タンパク質,脳アデニル酸シクラーゼとホスホジェステラーゼ阻害タンパク質,CaM結合タンパク質80などとも呼ばれていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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