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特集 脳と免疫
痛みによる免疫反応の促進
著者: 藤原良一1 横山三男1
所属機関: 1久留米大学医学部免疫学教室
ページ範囲:P.6 - P.11
文献購入ページに移動さらに,疼痛部位を認識することによって病巣保護にも役立っている。この場合も,病巣の再刺激によって負荷される疼痛と,それに伴う不快感を強化因子とした学習の効果によるものである。それゆえに,痛覚は物理的要素と,精神的要素を合わせもった生体防御系として恒常性の維持に役立っている。すなわち,初めての刺激は皮膚の感覚器官を通じてin putされるが,2回目からは学習の効果により五感を働かせてこの刺激を予知し身構えるdefenseやoffenseの行動をとるようになる。このことは,痛覚は神経学的には危険信号の伝達であるが,情動的にはストレッサーと考えられる。
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