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特集 脳と免疫
神経系と免疫系に共通の抗原としての糖脂質
著者: 楠進1 永井克孝2
所属機関: 1東京大学医学部脳研究施設神経内科 2東京大学医学部生化学教室
ページ範囲:P.28 - P.32
文献購入ページに移動これらの複合糖質分子のなかには神経系と免疫系に共通する抗原として知られるものがある。神経系と免疫系は情報を伝達し,外部の情報を識別して反応するという点で共通した機能をもっている。機能の類似した両システムにおける共通抗原の存在は,両者の情報処理に関与する分子メカニズムの共通性を反映したものである可能性がある。また共通抗原に対する免疫現象を介して,神経系と免疫系が相互作用している可能性もある。共通抗原を手がかりとした研究は,いわゆる免疫性神経疾患(免疫異常が病態の基礎にある神経疾患)の解明につながることも期待される.この項では複合糖質なかでも糖脂質に焦点を当てて神経系と免疫系の共通抗原を紹介する。
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