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特集 脳の移植と再生
胎仔脳縫線核の移植とセロトニン細胞・カテコールアミン細胞
著者: 上田秀一1
所属機関: 1京都府立医科大学第一解剖学教室
ページ範囲:P.98 - P.102
文献購入ページに移動 哺乳類の神経組織の移植実験は,前世紀より行われてきたが,神経科学の研究方法として確立したのは,Björklundらによる移植組織の生着条件の検討によるところが大きい1,2)。また近年,パーキンソン病に対する治療応用が開かれたことから,ドーパミンニューロンを主体としたカテコールアミンニューロンの移植が基礎的・臨床的に大きな研究対象となっている3,4)。一方,セロトニンニューロン系は,その形態学的証明が難しかったことや,神経疾患におけるモデルが明らかでないことから,移植実験への応用は,遅れていた。近年,セロトニンに対する免疫組織学的手法が開発され5,6),移植実験にも応用されるようになってきた。
本稿では,われわれの教室で得られた縫線核組織の移植実験による所見から,セロトニンニューロンおよびカテコールアミンニューロンの持つ神経生物学的特性およびセロトニンニューロンの破壊・移植実験を用いた中枢機能解明の応用を中心に報告する。
本稿では,われわれの教室で得られた縫線核組織の移植実験による所見から,セロトニンニューロンおよびカテコールアミンニューロンの持つ神経生物学的特性およびセロトニンニューロンの破壊・移植実験を用いた中枢機能解明の応用を中心に報告する。
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