文献詳細
文献概要
特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅰ.レセプターに作用する薬物
α-アドレナリン受容体
著者: 高柳一成1 小池勝夫1
所属機関: 1東邦大学薬学部薬理学教室
ページ範囲:P.341 - P.346
文献購入ページに移動 「概説」
最初にアドレナリン受容体に着目したのはDaleであり,麦角アルカロイドの存在下でアドレナリンによる血圧上昇が下降に逆転することを見出し,アドレナリンのもつ生体反応には興奮性のものと抑制性のものの2種類があることを示唆した。その後,1948年,Ahlquist1)は種々の臓器における作動薬の効力を比較し効力順から2種類のアドレナリン受容体の存在を想定し,主としてアドレナリン>ノルアドレナリン>イソブロテレノールの順となる興奮性受容体をα,またイソブロテレノール>アドレナリン>ノルアドレナリンの順になる抑制性受容体をβと呼ぶことを提唱した。
最初にアドレナリン受容体に着目したのはDaleであり,麦角アルカロイドの存在下でアドレナリンによる血圧上昇が下降に逆転することを見出し,アドレナリンのもつ生体反応には興奮性のものと抑制性のものの2種類があることを示唆した。その後,1948年,Ahlquist1)は種々の臓器における作動薬の効力を比較し効力順から2種類のアドレナリン受容体の存在を想定し,主としてアドレナリン>ノルアドレナリン>イソブロテレノールの順となる興奮性受容体をα,またイソブロテレノール>アドレナリン>ノルアドレナリンの順になる抑制性受容体をβと呼ぶことを提唱した。
掲載誌情報