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特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅰ.レセプターに作用する薬物
AMPA受容体(キスカル酸受容体)・カイニン酸受容体
著者: 坪川宏1 川合述史1
所属機関: 1自治医科大学第一生理学教室
ページ範囲:P.366 - P.368
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AMPA受容体は,「3H]AMPAをリガンドとして持つionotropic型受容体で,アゴニストとの結合によりNa+,およびK+チャネルが開く。中枢神経系に広く存在する。旧来はキスカル酸受容体といわれていたものであるが,AMPAはキスカル酸よりも中枢神経系ではより選択的に作用する。すなわち,キスカル酸は[3H]kainate結合部位に対して弱い結合性を持つのに対してAMPAにはほとんどそれがない。またキスカル酸はmetabotropicなグルタミン酸受容体に働くがAMPAは作用しない。一方昆虫・甲殻類筋のキスカル酸受容体に対してAMPAは無効である1-3)。
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