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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅱ.チャネルに作用する薬物

Cl-チャネル阻害剤

著者: 稲垣千代子1

所属機関: 1関西医科大学薬理学教室

ページ範囲:P.418 - P.419

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 「概説」
 神経系のCl-チャネルには,神経伝達物質の受容体刺激により作動するものの他,Ca2+依存性Cl-チャネル,電位依存性Cl-チャネルなどが知られている。これらのCl-チャネルに作用する薬物には促進剤と阻害剤があり,促進剤にはGABA,glycineなどの神経伝達物質とそのアゴニスト,およびベンゾジアゼピンやavermectin B1aなどのGABAA受容体・Cl-チャネル機能促進薬が含まれる。神経系のCl-チャネルに対する阻害剤は受容体・Cl-チャネル阻害剤とその他のCl-チャネル阻害剤に分けて考えることができる。GABAA受容体,glycine受容体およびacetylcholine(Molluscan,nicotinic type)受容体は,イオンチャネル内蔵型受容体としてCl-チャネルを構成しているので,GABA,glycincおよびacetylcholineのそれぞれの受容体への結合を阻害するビククリン,ストリキニーネおよびd-ツボクラリンは,受容体刺激によるCl-チャネルの開放を阻害するが,これらは一般には神経伝達物質の受容体拮抗薬として分類される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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