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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

特集 神経系に作用する薬物マニュアル

Ⅱ.チャネルに作用する薬物

Naチャネル:賦活剤・阻止剤

著者: 瀬山一正1

所属機関: 1広島大学医学部第一生理学教室

ページ範囲:P.424 - P.426

文献概要

賦活剤
「概説」
 膜電位依存性Naチャネルに特異的結合をして静止膜電位でNaチャネルを開放状態にする生物毒が異なる植物・動物から4種発見されている。Aconitineはキンポウゲ科のトリカブト類から,Grayanotoxin(GTX)はツツジ科のハナヒリノキから,Veratridineはユリ科のバイケイ草から,最後にBatrachotoxin(BTX)は中南米産の矢毒ガエルの皮膚からおのおの抽出される。共通に認められる薬理作用としてNaチャネルの活性化ゲートの膜電位依存性を変え過分極状態からNaチャネルを開放することである。これらの生物毒はNaチャネルの膜電位変化を感知する部位に結合しているか,その機能に深く関連している場所に結合しているので,チャネル蛋白の構造-機能相関を調べる際の有力な薬理学的道具となりうるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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