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特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅱ.チャネルに作用する薬物
Naチャネル:賦活剤・阻止剤
著者: 瀬山一正1
所属機関: 1広島大学医学部第一生理学教室
ページ範囲:P.424 - P.426
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「概説」
膜電位依存性Naチャネルに特異的結合をして静止膜電位でNaチャネルを開放状態にする生物毒が異なる植物・動物から4種発見されている。Aconitineはキンポウゲ科のトリカブト類から,Grayanotoxin(GTX)はツツジ科のハナヒリノキから,Veratridineはユリ科のバイケイ草から,最後にBatrachotoxin(BTX)は中南米産の矢毒ガエルの皮膚からおのおの抽出される。共通に認められる薬理作用としてNaチャネルの活性化ゲートの膜電位依存性を変え過分極状態からNaチャネルを開放することである。これらの生物毒はNaチャネルの膜電位変化を感知する部位に結合しているか,その機能に深く関連している場所に結合しているので,チャネル蛋白の構造-機能相関を調べる際の有力な薬理学的道具となりうるであろう。
「概説」
膜電位依存性Naチャネルに特異的結合をして静止膜電位でNaチャネルを開放状態にする生物毒が異なる植物・動物から4種発見されている。Aconitineはキンポウゲ科のトリカブト類から,Grayanotoxin(GTX)はツツジ科のハナヒリノキから,Veratridineはユリ科のバイケイ草から,最後にBatrachotoxin(BTX)は中南米産の矢毒ガエルの皮膚からおのおの抽出される。共通に認められる薬理作用としてNaチャネルの活性化ゲートの膜電位依存性を変え過分極状態からNaチャネルを開放することである。これらの生物毒はNaチャネルの膜電位変化を感知する部位に結合しているか,その機能に深く関連している場所に結合しているので,チャネル蛋白の構造-機能相関を調べる際の有力な薬理学的道具となりうるであろう。
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