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特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 トランスミッターの放出・取り込みに作用する薬物
興奮性アミノ酸(グルタミン酸を除く)
著者: 小野寺加代子1
所属機関: 1順天堂医療短期大学
ページ範囲:P.431 - P.433
文献購入ページに移動興奮性アミノ酸レセプターに作用するendogenous(内因性)の神経伝達物質はグルタミン酸と考えられているが,未だ確定されたわけではなく,もっとも有力な候補の一つである。アスパラギン酸も伝達物質のcriteria,存在,作用,放出,取り込みなど,すべてにグルタミン酸と同様に当てはまり,どちらが真の伝達物質かを決定するのはかなり難しい問題である1,23)。アミノ酸レセプターのサブタイプのうちNMDAレセプターに作用する内因性のアゴニスト(神経伝達物質)については,グルタミン酸やアスパラギン酸では説明しにくい点がいくつかあることが指摘されている14)。そこで,グルタミン酸,アスパラギン酸のほかに,Quinolinate(QUIN)4)やL-Homocysteate(L-HCA)5)など含硫アミノ酸6),dipeptideのN-acetyl-aspartyl-glutamate(NAAG)7,8)などが伝達物質の候補に上げられる(表1)。
内因性または外因性のアミノ酸は,分解酵素がそこに存在している証拠がないので,除去は取り込みによってなされると考えられている。
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