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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 トランスミッターの放出・取り込みに作用する薬物

ガンマ・アミノ酪酸(GABA)

著者: 鈴木秀典1 大塚正徳1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.435 - P.436

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 「概説」
 ガンマ・アミノ酪酸(γ-aminobutyric acid,GABA)は哺乳類中枢神経系において主要な抑制性伝達物質の一つである1)。シナプス間隙に放出されたGABAは再びニューロンに取り込まれ,これが神経伝達作用の終止に関与していると考えられている2)。この取り込み機構(トランスポーター)には親和性の異なる2~3種類が共存し3),このうちで神経伝達作用の終止に関与するのは主として高親和性の取り込みである2)。一方,グリア細胞にも高親和性の取り込み機構が存在するがその役割は不明である2)
 ニューロンとグリア細胞上の取り込み機構は薬理学的に異なる性質を持っている。すなわちニューロンとグリア細胞においてGABAの取り込み阻害物質は,異なるKi(またはIC50)を示す(表1・次頁)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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