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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 酵素活性に影響する薬物

グアニル酸シクラーゼ

著者: 中根正樹1

所属機関: 1

ページ範囲:P.457 - P.459

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 「概説」
 グアニル酸シクラーゼ(EC 4.6.1.2.)はMgまたはMnの存在下でGTPからサイクリックGMP(cGMP)を産生する反応を触媒する酵素である。中枢神経系をはじめ,多くの組織において可溶性と膜結合性の両方にその活性が見出され,両者は異なる構造と機能をもった酵素である。両者とも最近組織によって異なるサブタイプがあることが明らかになっている。可溶性グアニル酸シクラーゼは82kDaと70kDaの二つの異なるサブユニットから成り,それぞれのサブユニットがC末端にグアニル酸シクラーゼの触媒部位をもつが,両サブユニットがヘテロダイマーを形成して初めて活性を発現する。N末端部位には調節部位としてのヘム結合活性を持つ。
 それに対し,膜結合性グアニル酸シクラーゼはシングルポリペプチドで,ただ一カ所の膜貫通部分をもち,細胞外にペプチド受容体部位を,細胞内にグアニル酸シクラーゼ活性部位を,そして膜貫通部位の細胞質側にATP結合部位を持っている(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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