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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

特集 神経系に作用する薬物マニュアル

Ⅲ.代謝的に作用する薬物 酵素活性に影響する薬物

NO合成酵素

著者: 岡田大助1

所属機関: 1理化学研究所国際フロンティア研究システム思考ネットワーク研究チーム

ページ範囲:P.460 - P.461

文献概要

 「概説」
 L-arginineを基質とし,一酸化窒素(nitric oxide,NO)とL-citrullineとを生成する酵素である。活性にCa2+を絶対的に要求する神経-内皮型と,Ca2+またはMg2+を要求するmacrophage型のアイソザイムが知られている1)。前者はラットの小脳18個から,DEAEカラムおよび2',5'-ADP-agaroseカラムを用いて6千倍に精製され,9μgの酵素が得られている2)。SDS-PAGE上で分子量15万に相当する単一バンドを示す。NADPHおよびCa-calmodulinを活性に要求する。基質(L-arginine)に対するKmは1.5μMであり,Caおよびcalmodulinに対するEC50はそれぞれ200nMと10nMであった。ポリクローン抗体を用いた免疫組織化学的研究によると,中枢神経系では小脳,主,副嗅球,歯状回,上丘,下丘にこの酵素が多く認められた3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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