icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 酵素活性に影響する薬物

プロテインホスファターゼ阻害剤

著者: 高井章1

所属機関: 1名古屋大学医学部第一生理

ページ範囲:P.462 - P.463

文献購入ページに移動
 オカダ酸(okadaic acid)
 「概説」
 C38脂肪酸のポリエーテル誘導体1)で,蛋白質セリン/スレオニン残基の脱リン酸化酵素(プロテインホスファターゼ)のうち2A型および1型(下記)に対し,強力かつ特異的な阻害作用を示す2,3)。物質名は,はじめ本邦太平洋岸に普通にみられる海綿の一種Halichondria okadai(クロイソカイメン)から抽出されたことにちなむが,実は,ある種の渦鞭毛藻類により合成され,それらを捕食する海綿や貝類など,他の海産生物に蓄積するらしい4)
 当初,平滑筋張力増強作用の検討から,プロテインホスファターゼ阻害剤であることが示されて以来5,6),心筋Ca2+チャネル2)や平滑筋Ca2+依存性Kチャネル7)などを含め,蛋白質リン酸化により調節を受ける各種の系の研究に広く使用されるようになっており,総説がある8-10)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら