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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 酵素活性に影響する薬物

DOPAデカルボキシラーゼ

著者: 大石了三1

所属機関: 1岡山大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.474 - P.474

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 「概説」
 =芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ,5-ヒドロキシトリプトファンデカルボキシラーゼ,EC 4.1.1.28。
 芳香族L-アミノ酸のDOPAや5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)を基質として脱炭酸によりドーパミンやセロトニンを生成する酵素である。ブタ腎より精製されたものは分子量112,000で1分子中に約1個のピリドキサルリン酸を含む。いろいろな芳香族L-アミノ酸を基質とするが,とくにDOPA(Km=0.19mM)と5-HTP(Km=0.1mM)に親和性が高く,フェニルアラニン,トリプトファン,チロシンには親和性が低い(Km値はそれぞれ42,10,8.4mM)。しかし,DOPAに対するVmax値は他のアミノ酸に比べて10倍以上高い。至適pHはアルカリ側にあるが,DOPAおよびドーパミンは不安定なため至適pHは7である1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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