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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 代謝回転に作用する薬物

グルタミン酸減少剤:ケトジカルボン酸担体阻害剤

著者: 藤田道也1

所属機関: 1浜松医科大学生化学第2講座

ページ範囲:P.499 - P.499

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 「概説」
 グルタミン酸,アスパラギン酸の脱アミノ産物であるα-ケト(=2-オキソ)グルタル酸,ナキザロ酢酸はケト(=オキソ)基をもつジカルボン酸(カルボキシル基2個をもつ酸)である。グルタミン酸はミトコンドリア膜間スペースでグルタミンからリン酸活性化グルタミナーゼの作用で生じ,次に内膜をこえてマトリクス中に入り,そこでアミノ基を失ってα-ケトグルタル酸になる。後者はケトジカルボン酸担体2)を介してサイトソルに出,アミノ基転移を受けてグルタミン酸になる1)。もし,ケトジカルボン酸担体を競り合う物質(競合阻害剤)または別の形式の阻害剤が存在すると,α-ケトグルタル酸はミトコンドリア外に出られず,したがってグルタミン酸にも転化しないことになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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