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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻5号

1991年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル Ⅲ.代謝的に作用する薬物 代謝回転に作用する薬物

エタノールアンタゴニスト

著者: 中西頴央1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.511 - P.512

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 「概説」
 GABA受容体
 GABA受容体は電気生理学ならびに薬理学的に二つのサブタイプ,GABAA受容体とGABAB受容体とに分けられる。GABAA受容体はbenzodiazepine受容体およびCl-チャネルと複合体を形成すると考えられている。GABAA受容体複合体が活性化されるとCl-コンダクタンスが増す。GABAA受容体複合体の機能はbenzodiazepines,barbituratesあるいはpcrotoxinなどの結合によって変化する。これら薬物のGABAA受容体への結合はGABAA受容体アンタゴニストbicucullineによって拮抗遮断される。
 GABAB受容体はGTP結合蛋白質を介する機構によって間接的に陽イオンコンダクタンスと共役している。GABAB受容体の活性化によって末梢ニューロンでは内向ぎCa電流が抑制され,中枢ニューロンでは外向きK電流が増加する。GABA類似物質baclofenは立体選択的なGABAB受容体アゴニストであり,baclofenの構造類似物質phaclofenは選択的なGABAB受容体アンタゴニストである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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