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特集 細胞活動の日周リズム
日周リズムからみた細胞の微細形態
著者: 内山安男1
所属機関: 1岩手医科大学医学部解剖学第二講座
ページ範囲:P.564 - P.570
文献購入ページに移動 生体の細胞,組織,血液などを検索すると,“時間”に関連した多くの変化が見出される。この時間に伴う変化は,時に私たちの想像をはるかに越える変動域を有し,生体の機能,形態レベルで認められることがある。生体に認められる多くの変化はおおよそ24時間の周期(20~28時間周期,日周リズムcircadian rhythm)を持つことが知られている。生体の様々なレベルで検出される日周リズムは,細胞の機能発現が24時間周期で起きていることを示している。
実験動物を恒温恒湿,明暗12:12時間の環境下で3週間飼育(飼料,水は自由摂取)した後,灌流固定し通常の電子顕微鏡標本を作成する。同標本を用いて,細胞の微細構造の動態を検索すると,細胞体,核,個々の細胞内小器官の量的なあるいはそれらの分布様式の変化を捕えることができる。電子顕微鏡像の解析にはWeibelら1)が開発したPoint-counting法が有効である。微細構造の日周リズムは肝細胞で最初に報告された2)。本稿では,日周リズムの観点から解析したラットの様々な組織細胞の微細構造の動態と,この解析によって得られた組織間の関連性について概説する。
実験動物を恒温恒湿,明暗12:12時間の環境下で3週間飼育(飼料,水は自由摂取)した後,灌流固定し通常の電子顕微鏡標本を作成する。同標本を用いて,細胞の微細構造の動態を検索すると,細胞体,核,個々の細胞内小器官の量的なあるいはそれらの分布様式の変化を捕えることができる。電子顕微鏡像の解析にはWeibelら1)が開発したPoint-counting法が有効である。微細構造の日周リズムは肝細胞で最初に報告された2)。本稿では,日周リズムの観点から解析したラットの様々な組織細胞の微細構造の動態と,この解析によって得られた組織間の関連性について概説する。
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