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文献詳細

雑誌文献

生体の科学42巻6号

1991年12月発行

文献概要

特集 細胞活動の日周リズム

分離松果体細胞の日周リズム

著者: 村上昇1 黒田治門1 江藤禎一1

所属機関: 1宮崎大学農学部家畜生理

ページ範囲:P.585 - P.588

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 多くの生物は地球の自転にほぼ等しい約24時間の周期を持つ生物時計を有し,生体の諸機能の周期性と調和を維持している。自然界においては通常このリズムは昼夜の変化に同調し,昼に活動する昼行性動物と夜に活動する夜行性動物などに分かれる。これまでの研究を通じて,この生物時計は一部の例外を除いては,鳥類では松果体に哺乳動物では視交叉上核に局在すると考えられている1)。事実,この両者の器官を生体から切り放し細胞に分離しても,培養下においてこの細胞から分泌されるホルモンはおよそ24時間のリズムを継続する2,3)。このことは,分離された細胞中に時計の発振機構が保持されていることを示している。ここ数年の間に,これらの細胞を用いた時計機構の解析が試みられるようになってきた。本稿ではトリの松果体細胞での時計機構に関わる最近の知見を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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