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特集 大脳皮質発達の化学的側面
大脳皮質の発達と神経ペプチド受容体サブタイプ―ソマトスタチン受容体を中心に
著者: 木村信子1
所属機関: 1東京都神経科学総合研究所分子神経生物部門
ページ範囲:P.98 - P.103
文献購入ページに移動 近年の遺伝子工学の進歩による遺伝子解析の結果,古典的神経伝達物質受容体には,そのほとんどについてサブタイプが存在することが判明している。この受容体多様性の存在意義について,神経の情報処理能力を高めることにあり,神経の可塑性に関与する可能性が推測されている1)。
一方,神経調節因子としての役割が考えられている多数の神経ペプチドの場合には,サブタイプの遺伝子構造が明らかになっているのはニューロキニン受容体など例は限られている。大脳皮質に比較的量の多いコレシストキニン,ソマトスタチン(SRIF),VIP,ニューロペプチドYなどの受容体やオピエート受容体に至ってはまだ遺伝子レベルの解析はない。これらのサブタイプ分類は薬理学的結合実験や生理機能からなされている。
一方,神経調節因子としての役割が考えられている多数の神経ペプチドの場合には,サブタイプの遺伝子構造が明らかになっているのはニューロキニン受容体など例は限られている。大脳皮質に比較的量の多いコレシストキニン,ソマトスタチン(SRIF),VIP,ニューロペプチドYなどの受容体やオピエート受容体に至ってはまだ遺伝子レベルの解析はない。これらのサブタイプ分類は薬理学的結合実験や生理機能からなされている。
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