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文献詳細

雑誌文献

生体の科学43巻2号

1992年04月発行

解説

ヒト癌におけるras遺伝子の点突然変異―その特徴と臓器特異性

著者: 藤田道也1

所属機関: 1浜松医科大学生化学第二講座

ページ範囲:P.145 - P.153

文献概要

 細胞性癌遺伝子が“活性化”されてトランスフォーミング活性を獲得するには三つの段階がある。1)遺伝子増幅(遺伝子の数の増大),2)転座などによる転写活性の増大,3)暗号配列coding sequenceにおける点突然変異,などである。rasの場合,少なくともc-Ha-ras,c-Ki-ras,c-N-rasの3種類が現在知られている。ここでは現在までに知られたrasの点突然変異について,ヒト癌の由来臓器別に点突然変異を受けやすいras遺伝子とそのホットスポットをまとめ,今後の研究に役立てたい。なお,以下に出てくる癌および細胞株はとくに断らないかぎりすべてヒトのものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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