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特集 血管新生
血管の発生―血管芽細胞から血管へ
著者: 平光厲司1 比留間民子1
所属機関: 1埼玉医科大学第二解剖学教室
ページ範囲:P.172 - P.177
文献購入ページに移動 血管発生については,以前に解剖学の立場から概観したことがある1)。ここでは,個体発生における血管(内皮管)の形成に焦点を絞ることにする。
はじめてわれわれが走査電顕でニワトリ胚の原始血管形成を明らかにしたのは,今から10年前のことであった2)。光学顕微鏡では見られない高分解能像を示すことができたので,血管の初期発生が手にとるようにわかり多くの反響があった。しかし,血管が形成される前に現れてくる内皮細胞の原基,いわゆる「血管芽細胞angioblast」については推定の域を出ず,明確な根拠をもって示すことができなかった。
はじめてわれわれが走査電顕でニワトリ胚の原始血管形成を明らかにしたのは,今から10年前のことであった2)。光学顕微鏡では見られない高分解能像を示すことができたので,血管の初期発生が手にとるようにわかり多くの反響があった。しかし,血管が形成される前に現れてくる内皮細胞の原基,いわゆる「血管芽細胞angioblast」については推定の域を出ず,明確な根拠をもって示すことができなかった。
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