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文献詳細

雑誌文献

生体の科学43巻3号

1992年06月発行

文献概要

特集 血管新生

血管網形成機序

著者: 樋田一徳1 海藤俊行1

所属機関: 1熊本大学医学部解剖学第二講座

ページ範囲:P.184 - P.193

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 微小血管網は,生体の各組織に対する栄養供給と物質交換という重要な役割を担い,器官固有の形態・機能を反映した特異的構築を示す。その血管網形成は,組織の分化,器官形成および機能発現に与るだけでなく,創傷治癒,炎症とその修復,新生物の発生と侵襲に際しても惹起される。そのため,微小血管網形成機序を解明することは,複雑かつ精巧な生命現象を理解する上で重要な意味を持つ。
 本稿では,血管網形成機序を論ずるにあたり,まず現在に至るまでの形態学的研究の一連の流れを展望し1-29),ついで筆者らが用いてきた実験系を具体例に,とくに血管網の立体的形成機序に焦点をあて,概説してゆきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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