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特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
細胞株の樹立について
著者: 大野忠夫1
所属機関: 1理化学研究所細胞銀行
ページ範囲:P.353 - P.354
文献購入ページに移動しかしネズミの細胞もヒトの癌細胞も,長期継代培養された細胞の染色体は異数性である。ヒトの正常2倍体細胞の培養は,線維芽細胞ならば比較的容易であるにもかかわらず,継代培養はヒト子宮頸部癌であるHeLa細胞のようには長続きせず,継代途中で必ず絶えてしまう。当時は培養技術に欠陥があるためと信じられており,正常2倍体のまま末永く継代培養してみせるのが激しい研究開発競争の重要なターゲットであった。
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