文献詳細
特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
Ⅲ.間葉系細胞株 線維芽細胞
文献概要
■樹立の経緯
Huu Duc-Nguyenらにより,非近交系のOsborne-Mendel ratの腎臓から継代により樹立された細胞株1)。名前のNRKは,由来した動物と臓器を表わすnormal rat kidneyの頭文字を取って付けられた。ここで言うnormalとは,初期の培養目的が,Rauscher murine leukemia virusの感染能に関することであったため,このvirusに感染していないrat由来だと言う意味で,付けられたと思われる。1978年に,Joseph E. De Larcoらによりサブクローニングされ,形態の異なる2系統に分離された2)。以下には,その中で比較的良く用いられているクローンであるNRK-49Fをもとにして述べる。
Huu Duc-Nguyenらにより,非近交系のOsborne-Mendel ratの腎臓から継代により樹立された細胞株1)。名前のNRKは,由来した動物と臓器を表わすnormal rat kidneyの頭文字を取って付けられた。ここで言うnormalとは,初期の培養目的が,Rauscher murine leukemia virusの感染能に関することであったため,このvirusに感染していないrat由来だと言う意味で,付けられたと思われる。1978年に,Joseph E. De Larcoらによりサブクローニングされ,形態の異なる2系統に分離された2)。以下には,その中で比較的良く用いられているクローンであるNRK-49Fをもとにして述べる。
掲載誌情報