文献詳細
特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
Ⅲ.間葉系細胞株 骨細胞
文献概要
■樹立の経緯
本来の形質(特性)を保持した骨肉腫由来樹立細胞株は,骨肉腫1)の多方面にわたる形態学的,生物学的研究に有用である。しかし,現在までにヒト骨肉腫由来細胞株に関する報告は数少なく,たとえ骨芽細胞型(osteoblastic type),軟骨芽細胞型(chondroblastic type)などの特定の型の骨肉腫から細胞株を樹立しても,常にその特性を十分発現する株が得られるとは限らない2,3)。
著者らは,最近,11歳女児の左上腕骨近位側骨幹端に原発した通常型骨肉腫(骨芽細胞型)例から細胞株HS-Os-1(命名の根拠:Human Sarcoma-Osteosarcoma-1)を樹立した3)。
本来の形質(特性)を保持した骨肉腫由来樹立細胞株は,骨肉腫1)の多方面にわたる形態学的,生物学的研究に有用である。しかし,現在までにヒト骨肉腫由来細胞株に関する報告は数少なく,たとえ骨芽細胞型(osteoblastic type),軟骨芽細胞型(chondroblastic type)などの特定の型の骨肉腫から細胞株を樹立しても,常にその特性を十分発現する株が得られるとは限らない2,3)。
著者らは,最近,11歳女児の左上腕骨近位側骨幹端に原発した通常型骨肉腫(骨芽細胞型)例から細胞株HS-Os-1(命名の根拠:Human Sarcoma-Osteosarcoma-1)を樹立した3)。
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