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文献詳細

雑誌文献

生体の科学43巻5号

1992年10月発行

特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉

Ⅴ.神経系細胞株 神経細胞 神経芽細胞

ヒト神経芽腫:NB-Ⅰ

著者: 関口守正1

所属機関: 1埼玉医科大学第1外科

ページ範囲:P.506 - P.506

文献概要

 ■樹立の経緯
 NB-Ⅰ株の報告以前には,数種の神経芽細胞株が外国で樹立されたにすぎず,NB-Ⅰ株はわが国で初めて樹立された細胞株である。1971年,生後2年9ヵ月の男子剖検例の頸部リンパ腺転移を材料として,三宅ら1)により培養が開始された。初め,単層増殖する線維芽細胞上に腫瘍細胞が網眼状に付着したが,低濃度トリプシン液消化によって,腫瘍細胞の方が線維芽細胞より容易に剥離した結果,分離,継代に成功した1)。下記のように,この細胞が交感神経由来を示したことより,neuroblastoma cell line of human origin,NB-Ⅰと呼ばれるようになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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