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文献概要
特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉 Ⅴ.神経系細胞株 神経細胞 神経芽細胞
ヒト神経芽腫:TGW
著者: 関口守正1
所属機関: 1埼玉医科大学第1外科
ページ範囲:P.507 - P.507
文献購入ページに移動 ■樹立の経緯
培養材料はヌードマウスに8代継代移植された腫瘤である。患児は1歳8ヵ月の男子で,1976年12月腹部腫瘤で入院。血中VMA(vanil mandelic acid)陽性。1977年1月開腹術を受けたが,後腹膜に巨大な腫瘤を形成しており,切除不能。化学療法,照射療法を行ったが,3カ月後死亡。原発巣の組織像は円形細胞型神経芽腫で,ロゼット形成が認められた。手術時生検材料は土田らによりヌードマウスに異種移植された。下記の条件で培養された細胞は,いずれの培地のものも,初期には細胞集塊として増殖し始め,マウス由来の線維芽細胞に付着していたが,細胞集塊を拾い上げて分離した1)。
TGWとは別に,同じ異種継代移植腫瘍より第2の細胞株TNB1がKandaら2)によって樹立されているが,両者間には細胞遺伝学的に著しい差が認められる。
培養材料はヌードマウスに8代継代移植された腫瘤である。患児は1歳8ヵ月の男子で,1976年12月腹部腫瘤で入院。血中VMA(vanil mandelic acid)陽性。1977年1月開腹術を受けたが,後腹膜に巨大な腫瘤を形成しており,切除不能。化学療法,照射療法を行ったが,3カ月後死亡。原発巣の組織像は円形細胞型神経芽腫で,ロゼット形成が認められた。手術時生検材料は土田らによりヌードマウスに異種移植された。下記の条件で培養された細胞は,いずれの培地のものも,初期には細胞集塊として増殖し始め,マウス由来の線維芽細胞に付着していたが,細胞集塊を拾い上げて分離した1)。
TGWとは別に,同じ異種継代移植腫瘍より第2の細胞株TNB1がKandaら2)によって樹立されているが,両者間には細胞遺伝学的に著しい差が認められる。
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