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特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉 Ⅴ.神経系細胞株 神経細胞 神経芽細胞
ヒト神経芽腫:GOTO
著者: 関口守正1
所属機関: 1埼玉医科大学第1外科
ページ範囲:P.508 - P.508
文献購入ページに移動 ■樹立の経緯
1973年5月,Stage Ⅳの左副腎原発神経芽細胞腫の手術材料の一部を用いて筆者が培養を開始した。腫瘍細胞は線維芽細胞にからみ付く形で増殖していたが,とくに手を加えることなく,約1年後には線維芽細胞が自然消滅して,腫瘍細胞のみが残った。培養開始後6ヵ月あたりで細胞増殖能は一旦低下したが,以後次第に回復した。細胞名は患児の姓に由来する。結局,患児は術後1ヵ月で骨髄転移で死亡した。生前の尿にはVMA(vanil mandelic acid)は検出されていない1)。
1973年5月,Stage Ⅳの左副腎原発神経芽細胞腫の手術材料の一部を用いて筆者が培養を開始した。腫瘍細胞は線維芽細胞にからみ付く形で増殖していたが,とくに手を加えることなく,約1年後には線維芽細胞が自然消滅して,腫瘍細胞のみが残った。培養開始後6ヵ月あたりで細胞増殖能は一旦低下したが,以後次第に回復した。細胞名は患児の姓に由来する。結局,患児は術後1ヵ月で骨髄転移で死亡した。生前の尿にはVMA(vanil mandelic acid)は検出されていない1)。
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