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文献詳細

雑誌文献

生体の科学43巻6号

1992年12月発行

特集 成長因子受容体/最近の進歩

EGF受容体遺伝子の増幅

著者: 古田康1 高須毅2 犬山征夫1

所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科学講座 2北海道大学医学部病理学第二講座

ページ範囲:P.572 - P.574

文献概要

 様々な悪性腫瘍において,癌遺伝子・癌抑制遺伝子の異常が生じていることが見出され,その発癌に至る役割が研究されている。その機序として,これらの遺伝子の異常増幅・過剰発現・点突然変異・遺伝子欠失などにより産生されるタンパク質の質的・量的変化が,細胞の増殖情報伝達機構の調整を乱し,癌化に至ることが明らかにされつつある。
 癌遺伝子の増幅に基づく癌遺伝子の活性化は,神経芽細胞腫(N-myc),乳癌(c-erbB-2),白血病(c-myc),扁平上皮癌・多形膠芽腫(EGF受容体)などでみられ,とくに前二者では遺伝子増幅と腫瘍の進展や予後との関連が研究され,臨床上も重要な意義をもつことがわかってきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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