文献詳細
文献概要
実験講座
蛍光色素による膜の染色法:ER染色を中心に
著者: 藤原敬己1
所属機関: 1国立循環器病センター循環器形態部 2
ページ範囲:P.632 - P.637
文献購入ページに移動このように重要なオルガネラの細胞内分布を容易に知る方法があれば,細胞生物学上のいろいろな研究に役立つと考えられる。電顕によらないERの観察に向け,Terasakiらは数年来,親油性蛍光色素によるER染色法の開発・改良を行ってきた。ERを染色する蛍光色素として理想的なことは,(a)その色素がすべてのERを染色し,(b)ER以外の膜系を染めない,という二つの条件を備えていることである。しかし,今のところそのような色素はまだみつかっていない。現在用いられている色素でもっとも良いものは,DiOC6(3)(後述)と呼ばれるものであろう。
掲載誌情報