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文献詳細

雑誌文献

生体の科学44巻1号

1993年02月発行

文献概要

解説

NO合成酵素

著者: 小菅邦彦1 由井芳樹1 永澤浩志1 比企一晃1 佐瀬一洋1 服部隆一1 篠山重威1

所属機関: 1京都大学医学部第3内科

ページ範囲:P.44 - P.50

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 1980年にFurchgottらによって報告された1)内皮由来血管拡張因子(EDRF:Endothelium derived relaxingfactor)は強力な血管拡張作用と血小板凝集抑制作用を有する物質として注目されてきた。1987年にPalmerらはEDRFが一酸化窒素(NO:intric oxide)であると報告し2),EDRFはNO,ないしNOをもつ物質(R-NO)であると考えられるようになった。
 その後NOは血管内皮細胞以外にも小脳3),血小板4,5),non-adrenergic non-cholinergicな末梢神経6),マクロファージ7),多核白血球8),肝細胞9),クッパー細胞10),腎臓メサンジウム細胞11),肺実質細胞12),副腎13),血管平滑筋14),線維芽細胞15)など全身の種々の組織,細胞で産生されていることがわかった。またNOの作用も当初の血管平滑筋弛緩2)以外に,神経伝達物質としての作用3)や細菌,腫瘍細胞に対する細胞障害11)などが挙げられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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