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連載講座 新しい観点からみた器官
上皮小体―分泌機能調節因子としての血清Caと自律神経
著者: 江村正一1 正村静子1 磯野日出夫1
所属機関: 1岐阜大学医学部第1解剖教室
ページ範囲:P.146 - P.152
文献購入ページに移動上皮小体は血清Ca濃度の変化によって,直接に機能が調節される自己調節器官であることはよく知られており,人為的に血清Ca濃度を変化させることによる細胞小器官の動態について多くの研究がなされている。また,著者らは長年自律神経との関係について,形態学的に追及し続け満足しうる結果を得ており,最近ではCa代謝と重力との関係について,上皮小体の微細構造の変化を通して研究している。さらに下垂体からの上皮小体を刺激するホルモンの存在の可能性についても検討している。以下それらについて述べてみたい。なお,細胞所見の検討はすべて主細胞に関してのものである。
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