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特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
ミオシンの燐酸化機構と平滑筋のCa2+感受性の変化
著者: 唐木英明1
所属機関: 1東京大学農学部獣医薬理学教室
ページ範囲:P.198 - P.205
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平滑筋の収縮は1970年代の終わり頃からCa感受性のミオシン軽鎖キナーゼによるミオシンの燐酸化説で説明されてきた1,2)。しかし最近,細胞内Ca濃度(〔Ca〕i)とミオシンの燐酸化と収縮の関係が従来考えられていたほど単純ではないことが分かり,燐酸化と収縮の間の時間依存性の解離〔Ca〕iと燐酸化の間の刺激依存性の解離が見出されている。またミオシンの燐酸化以外にも平滑筋の収縮を制御する機構があることが示唆されてきた。そこでこれらの問題を簡単にまとめてみたい。
平滑筋の収縮は1970年代の終わり頃からCa感受性のミオシン軽鎖キナーゼによるミオシンの燐酸化説で説明されてきた1,2)。しかし最近,細胞内Ca濃度(〔Ca〕i)とミオシンの燐酸化と収縮の関係が従来考えられていたほど単純ではないことが分かり,燐酸化と収縮の間の時間依存性の解離〔Ca〕iと燐酸化の間の刺激依存性の解離が見出されている。またミオシンの燐酸化以外にも平滑筋の収縮を制御する機構があることが示唆されてきた。そこでこれらの問題を簡単にまとめてみたい。
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