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特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
文献概要
平滑筋の収縮反応は,細胞内カルシウムイオンにより調節されていることは以前より知られている。さらに,その分子機構としてカルシウム-カルモデュリン依存性ミオシン軽鎖リン酸化反応が報告されてから長い期間が経過している1-3)。しかしながら,生筋における細胞内カルシウムイオン濃度やミオシン軽鎖リン酸化量が測定されるようになり,これらは必ずしも収縮反応と直線的関係ではなく,種々の条件(刺激の種類,組織の種類,時間経過,弛緩薬の種類など)により,その関係は大きく変化することが明らかにされてきた4-7)。そこで,カルシウム-カルモデュリン依存性ミオシン軽鎖リン酸化反応以外のカルシウム感受性制御機構に焦点があてられてきた。
本稿では,平滑筋の新しいカルシウム感受性制御機構としてカルポニンやカルデスモンを中心に,それらのプロテインキナーゼによる調節機構について解説を試みる(図1)。
本稿では,平滑筋の新しいカルシウム感受性制御機構としてカルポニンやカルデスモンを中心に,それらのプロテインキナーゼによる調節機構について解説を試みる(図1)。
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