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特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
開口放出の調節機構―クロマフィン細胞を中心に
著者: 熊倉鴻之助1
所属機関: 1上智大学生命科学研究所
ページ範囲:P.215 - P.223
文献購入ページに移動 ホルモン分泌は副腎皮質や性腺からのステロイドホルモンの分泌を除いては,一般に開口放出(Exocytosis)によって行われる。神経終末ではシナプス小胞もまた,開口放出によって伝達物質を放出する。ホルモン分泌は単に顆粒内容を細胞外に放出する過程のみを意味するわけではなく,広義には顆粒の合成,内容物の合成と濃縮,貯蔵,形質膜近傍への顆粒の輸送,そして開口放出という一連の連鎖によって完結する。本稿では,分泌の最終過程である開口放出に焦点を当てて,代表的なモデル系である副腎髄質クロマフィン細胞における開口放出の調節機構について筆者らの最近の研究を中心に述べて,新しい問題点を考えてみたい。
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