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文献概要
特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
新しいカルシウム結合蛋白質:カルヴァスキュリン(Calvasculin)
著者: 日高弘義1
所属機関: 1名古屋大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.233 - P.234
文献購入ページに移動 1.カルヴァスキュリンとは
筆者らはカルモデュリンをはじめ,細胞内情報伝達に関わるさまざまな蛋白質分子に対する特異的阻害剤を開発してきた。これらの薬剤はそのターゲット蛋白質の生物学的活性を抑えることによって,そのターゲット蛋白質の細胞内における機能を明らかにできるという点で非常に有用であるということはいうまでもない。そのうえ,これらの薬剤をアフィニティカラムのリガンドとして使うことで,これら薬剤に特異的に結合する蛋白質分子を精製することもできる。
W-66は筆者らの教室で新たに開発したカルモデュリン拮抗剤であるが,この薬剤にカルシウム存在下て結合する蛋白質としてウシの大動脈から精製されたのがカルヴァスキュリンである1)。
筆者らはカルモデュリンをはじめ,細胞内情報伝達に関わるさまざまな蛋白質分子に対する特異的阻害剤を開発してきた。これらの薬剤はそのターゲット蛋白質の生物学的活性を抑えることによって,そのターゲット蛋白質の細胞内における機能を明らかにできるという点で非常に有用であるということはいうまでもない。そのうえ,これらの薬剤をアフィニティカラムのリガンドとして使うことで,これら薬剤に特異的に結合する蛋白質分子を精製することもできる。
W-66は筆者らの教室で新たに開発したカルモデュリン拮抗剤であるが,この薬剤にカルシウム存在下て結合する蛋白質としてウシの大動脈から精製されたのがカルヴァスキュリンである1)。
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