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特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
新しいカルシウム結合蛋白質:セファロカルシン(Cephalocalcin)
著者: 志村二三夫1
所属機関: 1東京大学医学部保健栄養学教室
ページ範囲:P.238 - P.240
文献購入ページに移動 Ca2+は神経系において,一般細胞過程はもちろん,ニューロンの興奮性/軸索輸送/神経伝達物質の産生と放出などの制御・調節に中心的な役割を果たす。中枢神経系では,1個の受容分泌細胞と見てさえ無類に複雑なニューロンが,それぞれ夥しい個性を発揮しつつ,10の10乗をこえるオーダーて高度に組織化されており,シナプス可塑性はじめCa2+関与の細胞現象・生化学的機構はさらに多彩と推定される。何の変哲もなげな陽イオンCa2+が生理作用を発現するにはその仲介・調節役の素子群が必須で,ここに新たな脳のCa2+問題へ,中枢神経系のCa2+結合蛋白の多様性・同系に固有な蛋白の解析からのアプローチの妥当性があると考えられる。本稿では,その一つの手掛かりともなりうる新型Ca2+結合蛋白を紹介する。
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